2020年12月1日火曜日

令和2年四国歩き遍路(逆打ち)回想録 総括

 退職して時間に余裕ができたらいくつか挑戦してみたいと思っていたことの一つは、四国霊場巡礼です。折しも令和2年は閏年で逆打ちは功徳が三倍になるとのことで期待も高まりました。そこで、令和元年より白衣、菅笠、納経帳等のお遍路用品及びシュラフ、テント、リュック等の行動装備品を少しずつ取り寄せ、河川敷で試し歩きと装備品のチェックをするなど準備を進めてきました。そして、令和2年5月の出発を予定しましたが、コロナ感染拡大で各札所の納経所が閉鎖されるなどし、断念せざるを得なくなりました。

 夏を過ぎコロナ感染拡大が下火になり、秋の台風シーズンも終わりを向かえ、このタイミングしかないと思い、令和2年9月28日より39泊40日の予定で四国に旅立ちました。5月出発の案では、宮崎よりフェリーで神戸、さらに高速バスで四国に渡り88番札所より逆打ちの予定でしたが、都会や乗り物での三密を少しでも避けるために、大分県臼杵よりフェリーで愛媛県八幡浜へ渡り43番明石寺より歩き遍路で逆打ちすることにしました。


 会う人会う人に、「お遍路は初めてです。逆打ちです。不測の事態が起きない限り通し打ち(一度で全行程を巡ること)するつもりです。宿泊は主にテント泊や通夜堂を考えています。」と伝えると、「それは大変だ!!」、「お気をつけて!!」、中には「最悪のパターンだね。」とも言われました。しかし、お大師様の御心と四国の皆様の温かな見守りと支援、ネットの皆様のご声援に助けられ無事結願できた事を感謝しています。

 令和2年11月17日に高野山への御礼参りも実現し、御影の軸装、御詠歌札(空海が醍醐天皇より弘法大師号を授かって1100年を記念して各札所の御詠歌が印字されている札)の額装もDIYでそれなりに完成させ、遅ればせながらGPSデータ、写真、行程表等の整理が一段落つきましたので、まずは総括し、記憶が薄らぐ前に四国遍路の日々を回想し、少しずつ書きとめてみたいと思います。

御影の軸装(DIY)

御詠歌札の額装(DIY)

 

総括(遍路を終えての反省点や気づいたことを思いつくままに)

  • 数値的な成果は、およそ6kgの減量です。帰宅直後のオムロンの体重計での体年齢は、実年齢を25歳も若返り39歳表示となりウハァッウハァッでした。今は、リバンドしなければ良いがと願うばかりです。
  • 精神的な成果は、遍路中は常に同行二人のお大師様に救われ、遍路終了後も面倒な事があろうと『どうにかなるだろう!』という根拠のない楽観主義で気楽に過ごせているというところかな。
  • 一番心配したぎっくり腰は、ミレーのリュックのウエストベルトがしっかりガードしてくれた。また、就寝時、起床時に足腰のストレッチを十分に行ったことが幸いしたと思う。
  • 遍路期間中の禁酒作戦は健康を保つ上で良かった。(ちょっとだけなら良いかも)
  • 胃腸に自信がないので、ちょっと寂しいが御当地グルメを避け、常におにぎりを3つ確保しておく「おにぎり3つ作戦」にしたのは大正解であった。(途中から、薄皮あんパンや薄皮クリームパンも疲労回復に結構いいなと思いました。)
  • 期間中、おにぎりや麦茶のコンビニクーポンが貯まり結構な恩恵を受けた。
  • おにぎりが主食になるので、朝夕の卵や野菜の入ったインスタントラーメンは、ご馳走であった。とくに、お店がほとんど見当たらない地域では必須のように感じられた。
  • その反面、食材、鍋を含めた火気一式の重量や使い終えたガスボンベの始末(結局、自宅に郵送した。)に難儀した。
  • コロナ禍を反映して多くの公園や公共施設のゴミ箱が撤去・閉鎖され、ゴミはコンビニかホテルで処分するしかなかったことも辛かった。
  • ゴミで思い出したことは、自然が豊かで美しい四国の山々や河川に信じられないぐらいのゴミが散乱・放置されおりとても残念であった。
  • 逆打ちは案内表示が非常に少ないので、まずは順打ちで遍路道を習熟した後にすべきであると思った。
  • 88大窪寺後ろの女体山の逆打ちは、危なかっしくてお勧めできない。特に高所恐怖症の人はやめた方が良いと思います。
  • コロナ禍で、予定していた通夜堂や善根宿が閉鎖されて残念であったが、逆にGo Toトラベルキャンペーンでホテルを安く利用できた。
  • 使用しなかった装備はレインウェア。考えたらレインウェアを着なくてはならないような雨の日は宿泊し出歩かなかったし、小雨の時は、暑苦しいレインウェアではなく折りたたみ傘を利用した。
  • 自立型のダブルウォールのテントを利用したので設営が楽で居住性が良かった。しかし、東屋や休憩所によっては内部の広さや固定テーブル等が邪魔でテント設営できない場所もあった。また、テント装備だけで2kg弱の重量を背負うことになった。
  • スマホ、GPSウォッチ等の充電のため余裕を持って2セットのモバイルバッテリーと充電機器類を用意したが、今回は宿泊施設に恵まれ1セット分で十分であった。これも、2セットで2kg程度の重量を背負うことになった。
  • スキンメッシュソックス5本指に中厚手メリノスピンソックスの二重履きは、足に優しかった。しかし、毎日の洗濯と乾燥に難があった。
  • セームタオルは、汗を拭く、体を拭く、テントの露を拭き取る、洗濯物から水分を吸い取るなど大活躍であった。
  • ドライレイヤーベーシックTは、汗かきの自分にとって肌をドライにキープしてくれ快適であった。
  • 当初5月予定で夏用のシュラフだったので、11月に入っての夜は寒かった。
  • 40日間にもなると手足の爪が伸びた。後半爪切りが欲しかった。
  • 40日間にもなると髪も髭も伸びた。髭は剃った方が良いと思った。髭剃り必要。

 

 

 

 

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